第9話 通えるペースで始めよう
B型事業所を利用したいと思っても、
「毎日通える自信がない」 「長い時間作業できるか不安」 「体調に波がある」
と感じることがあります。
最初から無理に週5日や長時間で始める必要はありません。
事業所や支援者と相談しながら、
- 週に何日通うか
- 1日何時間利用するか
- 午前と午後のどちらが合うか
- 疲れたときに休めるか
を考えていきます。
大切なのは、最初だけ頑張ることではなく、無理なく続けられる形を見つけることです。
4コマ漫画
この漫画のポイント
- 最初から毎日通わなくてもいい
- 週1日や短時間から相談できる場合がある
- 体調や生活リズムに合う通い方を考える
- 疲れたときに休めるか確認する
- 慣れてから日数や時間を調整していく
- 続けられるペースを大切にする
最初から頑張りすぎない
利用を始めるとき、
「せっかく始めるなら、できるだけ多く通わないと」
と思うことがあります。
でも、最初から無理をすると、疲れがたまり、通うこと自体が嫌になってしまうことがあります。
特に、
- 長い間外出する機会が少なかった
- 朝起きるのが難しい
- 人がいる場所で疲れやすい
- 新しい環境に慣れるまで時間がかかる
- 体調に波がある
という場合は、少ない日数や短い時間から始める方が合うことがあります。
週何日から始めるか
通所日数は、事業所や本人の状況によって異なります。
たとえば、
- 週1日
- 週2日
- 週3日
- 平日のうち体調が良い日
- 決まった曜日だけ
など、いろいろな始め方があります。
ただし、どの事業所でも自由に決められるとは限りません。
利用を検討するときは、
「最初は週1日からでも利用できますか?」
「慣れてから日数を増やすことはできますか?」
と確認します。
短時間から始める
1日通して利用するのが不安な場合は、短時間から始められるか相談します。
たとえば、
- 1時間だけ
- 2時間だけ
- 午前だけ
- 午後だけ
- 昼食前まで
- 体験時と同じ時間から
といった形です。
短時間でも、
- 外出する
- 事業所まで移動する
- 作業する
- 人のいる場所で過ごす
- 家へ帰る
という一連の流れを経験できます。
最初は短くても、続けることで少しずつ慣れていくことがあります。
午前と午後、どちらが合うか
生活リズムや服薬、体調によって、動きやすい時間帯は違います。
朝がかなりつらい場合は、午後からの利用が合うかもしれません。
反対に、午後になると疲れやすい人は、午前だけの利用が合う場合があります。
確認したいのは、
- 午前だけ利用できるか
- 午後だけ利用できるか
- 開所時間は何時から何時か
- 遅れて到着した場合はどうなるか
- 途中で帰ることができるか
などです。
通所だけでも疲れることがある
作業時間が短くても、移動だけで疲れることがあります。
たとえば、
- 電車やバスに乗る
- 人混みを通る
- 駅から歩く
- 暑さや寒さに耐える
- 雨の日に移動する
- 時間に間に合わせる
といった負担があります。
そのため、作業時間だけでなく、
「家を出てから帰宅するまで、どのくらい疲れるか」
を見た方がいいです。
休憩について確認する
体調に不安がある場合は、休憩の取り方も大切です。
見学や体験のときに、
- 決まった休憩時間があるか
- 途中で休めるか
- 静かな場所で休めるか
- 一人で過ごせる場所があるか
- 疲れたときに早退できるか
- 体調不良時に横になれる場所があるか
などを確認します。
「疲れたら休んでもいい」と分かっているだけでも、通所への不安が減ることがあります。
休んだら迷惑になる?
体調が悪くて休むことに、罪悪感を持つことがあります。
ただ、無理に通って体調を大きく崩すより、休んで整える方が大切なこともあります。
欠席するときの連絡方法を、利用前に確認しておくと安心です。
たとえば、
- 電話
- メール
- LINE
- 専用アプリ
- 家族や支援者からの連絡
などがあります。
当日朝の連絡でよいのか、何時までに連絡するのかも確認しておきます。
ペースは途中で変えてもいい
利用開始時に決めた日数や時間が、ずっと同じとは限りません。
慣れてきたら、
- 週1日から週2日へ増やす
- 1時間から2時間へ延ばす
- 午前だけから昼食後まで利用する
といった調整ができます。
反対に、疲れが強い場合は、
- 一時的に日数を減らす
- 利用時間を短くする
- 作業量を減らす
- 休む日を増やす
といった相談も考えられます。
状態に合わせて変えることは、失敗ではありません。
生活リズムも一緒に考える
通所を続けるには、事業所で過ごす時間だけでなく、生活全体も関係します。
たとえば、
- 起きる時間
- 寝る時間
- 朝食
- 服薬
- 外出の準備
- 帰宅後の休憩
- 通所しない日の過ごし方
などです。
週1日通うだけでも、その日に合わせて起きる時間や準備の流れを作ることができます。
いきなり生活全体を完璧に整えるのではなく、通所する日から少しずつ形を作っていきます。
スタッフへ伝えておきたいこと
通所ペースを決めるときは、無理をせず、心配なことを伝えます。
たとえば、
- 朝がかなり苦手
- 前日に眠れないことがある
- 人が多いと疲れやすい
- 外出した翌日は動けなくなることがある
- 長時間集中できない
- 体調が急に悪くなることがある
- 電話での欠席連絡が苦手
などです。
伝えることで、利用時間や連絡方法などを相談しやすくなります。
周りと比べなくていい
同じ事業所に、週5日通っている人や長時間作業している人がいるかもしれません。
それを見ると、
「自分も同じくらいやらなければ」
と思ってしまうことがあります。
でも、体調、生活環境、目標は人によって違います。
週1日から始める人もいます。 短時間だけ利用する人もいます。 通うこと自体が大きな目標になる人もいます。
周りと同じペースに合わせる必要はありません。
目標は小さくてもいい
最初の目標は、かなり小さくても構いません。
たとえば、
- 決めた日に家を出る
- 事業所まで行く
- 1時間作業する
- 分からないときに質問する
- 疲れたら休憩を申し出る
- 欠席時に連絡する
- 週1日を1か月続ける
などです。
小さな目標を続けることで、自分に合うペースが見えてきます。
無理をしているサイン
通所を続ける中で、次のような状態が続く場合は、ペースを見直した方がよいかもしれません。
- 通所前になると強い不安が出る
- 帰宅後に何日も動けなくなる
- 睡眠が大きく乱れる
- 食欲が落ちる
- 頭痛や体調不良が増える
- 欠席が続き、連絡もつらくなる
- 作業中に強い緊張が続く
こうしたときは、我慢せずスタッフや相談支援専門員、医療機関などへ相談します。
続けることだけが正解ではない
無理のないペースで始めても、その事業所が合わないことはあります。
- 作業内容が合わない
- 通所距離が負担
- 人の多さがつらい
- スタッフへ相談しにくい
- 利用時間を調整しても疲れが強い
という場合は、利用方法を見直したり、別の事業所を検討したりして構いません。
「続けられなかった」ではなく、「合わない条件が分かった」と考えることもできます。
このページのまとめ
B型事業所を利用するときは、最初から毎日通ったり、長時間作業したりする必要はありません。
体調や生活リズムに合わせて、
- 通う日数
- 利用時間
- 作業量
- 休憩の取り方
を相談します。
大切なのは、一時的に頑張ることではなく、
「これくらいなら続けられそう」
と思えるペースを見つけることです。
注意書き
利用できる日数や時間、短時間利用、休憩、欠席時の対応は事業所によって異なります。
また、受給者証の支給内容や個別支援計画によって、利用方法が決まることがあります。
実際に利用を検討するときは、事業所、市区町村の障害福祉窓口、相談支援専門員などへ確認してください。