第8話 家族と一緒にB型事業所を考えてみよう
B型事業所を利用してみたいと思っても、一人で情報を集めたり、見学へ行ったりするのが不安なことがあります。
そんなときは、家族と一緒に考える方法もあります。
家族と話すことで、
- どんな作業に興味があるか
- どのくらいの距離なら通えそうか
- 週何日くらいから始めたいか
- 何が不安なのか
を整理しやすくなります。
ただし、家族が良いと思う事業所と、本人が通いたいと思う事業所が同じとは限りません。
大切なのは、家族の意見も参考にしながら、最後は本人が納得できる場所を選ぶことです。
4コマ漫画
この漫画のポイント
- 不安や希望を家族に話してみる
- 家族と一緒に情報を集める
- 見学へ付き添ってもらう方法もある
- 家族の意見だけで決めない
- 本人が通いたいと思えるかを大切にする
- 無理のない通い方を一緒に考える
家族と話すメリット
家族と一緒に考えると、一人では気づきにくいことを整理しやすくなります。
たとえば、
- 通所時間が長すぎないか
- 交通費の負担は大丈夫か
- 朝の準備が間に合いそうか
- 週何日くらいなら続けられそうか
- 作業内容が合いそうか
- 見学時に聞いておきたいことは何か
などです。
家族は普段の生活を見ているため、体調や生活リズムについて客観的な意見を出してくれることがあります。
最初に不安や希望を話す
家族へ相談するときは、最初から結論を決める必要はありません。
たとえば、
「B型事業所に興味がある」 「働くというより、まず外へ出るきっかけにしたい」 「毎日通うのは難しいかもしれない」 「PC作業があるところを探したい」 「見学へ一人で行くのは不安」
といったことを話してみます。
希望がまだまとまっていなくても、
「一緒に考えてほしい」
と伝えれば十分です。
一緒に情報を集める
家族と一緒に、近くのB型事業所を調べることもできます。
確認したいのは、
- 作業内容
- 自宅からの距離
- 通所時間
- 交通手段
- 利用できる曜日
- 利用時間
- 工賃
- 昼食代
- 体験利用の有無
- スタッフや施設の雰囲気
などです。
本人が作業内容を見て、家族が距離や通所方法を見るなど、役割を分けても構いません。
家族に見学へ付き添ってもらう
一人で見学へ行くのが不安な場合は、家族に付き添ってもらえるか事業所へ確認します。
家族が一緒にいると、
- 緊張して聞けなかったことを代わりに聞いてもらえる
- 説明を一緒に聞ける
- 帰宅後に印象を話し合える
- 通所ルートを確認できる
- 本人が見落とした部分に気づいてもらえる
といったメリットがあります。
ただし、事業所によって見学時の対応は異なるため、申し込みのときに付き添い可能か確認します。
見学では本人の希望を先に伝える
家族と一緒に見学すると、家族が説明を多くしてしまうことがあります。
本人が話すのが難しい場合は助けになりますが、本人の希望が伝わりにくくなることもあります。
そのため、見学前に、
- 本人が自分で伝えたいこと
- 家族に補足してほしいこと
- 聞かれたくないこと
- 代わりに聞いてほしい質問
を話し合っておくと安心です。
本人が話せる部分は本人が話し、難しいところだけ家族に補ってもらう形でも構いません。
家族と本人で意見が違うこともある
事業所選びでは、本人と家族で重視するポイントが違うことがあります。
たとえば、
本人: 「PC作業ができるところがいい」
家族: 「家から近いところが安心」
本人: 「週1日から始めたい」
家族: 「できればもっと通ってほしい」
本人: 「静かな場所がいい」
家族: 「人と交流できる方がいい」
どちらかが間違っているわけではありません。
なぜその条件を重視しているのかを話すと、折り合いをつけやすくなります。
本人の納得を大切にする
家族が良さそうだと思っても、本人が強い不安を感じている場合があります。
B型事業所へ実際に通うのは本人です。
そのため、
- また行ってみたいと思えたか
- 作業場所で落ち着いて過ごせそうか
- スタッフへ相談できそうか
- 通所の負担が大きすぎないか
- 無理をせず続けられそうか
という本人の感覚を大切にします。
本人が納得していないまま利用を始めると、通所そのものが負担になることがあります。
家族の心配も整理する
家族側にも不安があります。
たとえば、
- 本当に通い続けられるのか
- 途中で体調を崩さないか
- スタッフがきちんと対応してくれるか
- 工賃や費用はどうなるのか
- 欠席が続いた場合はどうなるのか
- トラブルが起きたときに相談できるか
などです。
こうした不安は、見学や説明会で事業所へ確認できます。
家族の心配を全部本人が説明する必要はありません。
家族から直接質問してもらっても構いません。
見学後に感想を話し合う
見学や体験が終わったら、その日のうちに結論を出さず、感想を話し合います。
たとえば、
- 良かったところ
- 気になったところ
- スタッフの印象
- 作業内容
- 人の多さや音
- 通所にかかった時間
- 帰宅後の疲れ方
- もう一度行ってみたいか
などです。
家族が良いと思った点と、本人が気になった点が違う場合もあります。
両方を書き出すと、判断しやすくなります。
家族が付き添えない場合
家族が遠方に住んでいる、仕事で時間が取れない、家族に相談しにくいなど、付き添ってもらえない場合もあります。
その場合は、
- 相談支援専門員
- 市区町村の障害福祉窓口
- 医療機関の相談員
- 地域の支援機関
- 信頼できる知人
などへ相談する方法があります。
必ず家族と一緒でなければならないわけではありません。
家族に頼りすぎなくてもいい
家族と一緒に考えることは助けになります。
ただ、すべてを家族に決めてもらう必要はありません。
本人が、
「これは自分で決めたい」 「ここは自分で質問したい」 「見学後は一人で考えたい」
と思う部分があっても大丈夫です。
家族の支えを借りながら、少しずつ自分で選ぶ形にしていくこともできます。
家族との話し合いが難しいとき
家族と話すと、意見がぶつかることもあります。
その場合は、相談支援専門員など第三者に入ってもらう方法があります。
第三者がいると、
- 本人の希望
- 家族の心配
- 現実的な通い方
- 必要な支援
を整理しやすくなります。
家族だけで結論を出そうとせず、外部の人へ相談して構いません。
このページのまとめ
家族と一緒にB型事業所を考えると、情報を集めたり、見学へ行ったり、不安を整理したりしやすくなります。
ただし、家族が良いと思う場所と、本人が安心して通える場所は同じとは限りません。
家族の意見を参考にしながら、
「本人がここなら少しずつ始められそうと思えるか」
を大切にして選びます。
注意書き
家族の付き添いや見学への同席が可能かどうかは、事業所によって異なります。
また、家族との関係や本人の状況によっては、家族以外の支援者へ相談する方がよい場合もあります。
事業所選びや利用手続きについては、相談支援専門員、市区町村の窓口、事業所などへ確認してください。